東京ドームホテルと満月。
周りを顧みず電車に飛び乗るという生活を続けていると、いつしかどうやって生産性を高めていくか、どこまでスケジュールを埋める事が出来るか、どのようにして無駄を省いていくか、そんな事ばかり、優先していくようになる。 アドレナリンが出っぱなしで、そう遠くない将来、内臓は疲弊し、体が病むか、心が病んでいくようになっていくのだろう。 先日「Youは何しに日本へ」という番組で、一人の男性がインタビューを受けていました。彼は以前日本に来た時に、泊まった宿泊所の日本人のスタッフに、ゲームをして負けたので、そのリベンジする為だけに、デンマークからやって来たと言い、それを聞いた私は、大声で笑っていました。 カナダから来た男性は、21才の時に食べたすき焼きが忘れられず、本物のすき焼きを食べに来日したという。 そして、彼の31才の誕生日の日に「浅草 今半」に向かっていました。 TVを見ながら、人生って本当はこういう事なんだろうな〜と、微笑ましい気持ちになりました。 「不思議な事」「やりたい事」「好奇心」は人それぞれで、「幸せ」と感じる尺度も皆違う。 土曜日の夜、毎週東京ドームから、水道橋まで歩く道すがら、コンサート帰りの人、野球の応援、後楽園に遊びに来たカップル、親子、色んな人とすれ違い、そこで、私が忘れかけている日常と、平和に出会う。 仕事を終えた私は、空腹のお腹を抱え、次の日の事を考えながら、足早に駅に向かって急いでいるのだけれど、そこにいる人達は、思い思いにその空間を楽しんでいる。そういう人と交差しながら、平和を感じたりする。 前だけをひたすら向いて歩んでると、折角の満月も見逃してしまう。
本当に大事な事を、見逃しませんように。